お米の出来るまで
2004年(平成16年)   【台風16号による被害状況】 8月31日


  刈り取りを目前に控えた8月31日、台風16号が通過して行きました。
  前日までの穏やかな天気とは打って変わり夜半頃から風が吹き始め、午前3時頃には
  あまりの風の強さで寝ている2階が揺れているような感じと唸りを上げる風の音で眠る
  ことも出来ずに朝を迎えました。
  明るくなるのを待ちかねて強風の中、田んぼを見まわるとそこにはいつもの朝の風景
  と違って、田んぼのあちらこちらで稲が倒伏していました。

この田んぼ30アールのうち半分くらいが倒伏しています。


こちらの田んぼも半分くらいかな。


こっちの田んぼは一夜にして全部倒れてしまいました。
(夕方までは何とも無かったのに・・・・)


   さすがに倒れている稲の姿を目の当たりにすると、カメラのシャッターをきるのが
   辛くなってきます。
   
   田んぼの被害状況は、完全に倒伏しているのが40アールくらいで、あとは斜めに
   傾いているのと台風に負けないで倒れなかった稲が半々ぐらいです。
   完全に倒れてしまった稲は、普通の状態の稲と違って刈るのに手間がかかりますし
   あまり時間が経つと穂が発芽しやすく、お米の品質にも影響するのでなるべく早めに
   刈り取りしたほうが良いのですが、稲がまだ若く刈り取りするのにはまだちょっと早い
   ようなので少し気がもめます。

      
こちらの田んぼの稲は台風にまけない根性のある?稲です。

稲の穂が黄金色になってきて、もうすぐ稲刈りがはじまります。

   今年の米づくりは、昨年の冷害から一転して天候にも恵まれかつて無いほど順調に
   育ってきていたのですが、今回の台風の襲来は本当に残念です。
   私が家を継いで米づくりを始めたばかりの頃、農家の先輩の方から「米づくりは
   毎年が一年生だ」と言われたことを思い出しています。
   当時はそんなものかな位にしか思いませんでしたが、自分も同じくらいの年齢になって
   その言葉の意味を身にしみて感じています。
   同じように育てたつもりでも、その年の天候や稲の状態などで決して同じようには
   行きません。
   「稲の気持ちがわかる」ようになることは、私にはとうてい出来そうにもありませんが、
   まずは、もうすぐ始まる稲刈りに向けて頑張って行きたいと思っております。


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『おいらの田んぼ』  澁谷 啓
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